サークルやゼミの飲み会、合コンに同窓会など、お酒を飲む機会がなにかと多い大学生活。幹事の方はお店を選ぶ際に、どこを予約しようか頭を悩ませることも多いだろう。面倒だから、毎回同じ所にしてしまうという方もいるのではないだろうか。そこで今回は、ちょっと変わったサービスを提供する居酒屋を紹介するので、是非とも今後のお店選びの参考にして欲しい。

(大熊一慶)

▽吉祥寺 ゆうれい居酒屋遊麗
 個性的なお店が軒を連ねる吉祥寺。その中でも、ひときわ異彩を放っているのが、この日本初!?遊び心満載のゆうれい居酒屋遊麗である。

 入口には大きな提灯が垂れ下がり、付近には不気味な音楽が流れる。

 おそるおそる店内へと足を踏み入れると、そこには卒塔婆が立ち並び、妖しいブラックライトの光に包まれた異様な空間が広がる。

 店内の奇妙な光景に目を奪われていると、幽霊に扮したかわいいウェイトレスがすぐさま出迎えてくれる。

 席に案内され、メニューに目を通してみると、ユニークな料理名がずらりと並ぶ。一番人気は「スペアリブの火葬やき」。客席で骨付き肉を焼いてくれるのだが、火柱が上がる様子は迫力満点で一見の価値ありだ。

 そして、宴会にはもってこいのメニューが「ロシアンルーレット」。ご臨終必至なので覚悟が必要だが、盛り上がること間違いなし。

 どの料理もインパクトは言わずもがな、味も良いのが何とも嬉しい。

 また、トイレ、入口、席と店内のそこかしこに凝った仕掛けが施されているので、終始楽しむことができる。

 月に1度、昼下がりに怪談イベントも開催されるので、こちらも機会があれば是非とも観てもらいたい。

 TEL=0422・41・0194
 
   ◆    ◆

▽池袋 アントニオ猪木酒場
 アントニオ猪木といえば言わずと知れた元プロレスラーである。その猪木を前面に押し出して、お店を展開しているのがこのアントニオ猪木酒場だ。

 席に案内される際、マイクを握った店員が、さながらプロレスの実況のように「○名様の入場です」のかけ声と共に、ゴングを鳴らしてくれる。

 店内の尋常ではない活気と熱気に揉まれながら席へと向かう。途中目に入るのが、中央に設けられたプロレスリングだ。ディテールに凝っていて、客席も兼ね備えているところが実に面白い。

 また、猪木の記念品も所狭しと展示されているので、これらを見てまわるのも悪くない。

 そして、何といっても特徴的なのは品揃え豊富で、個性的なメニューだ。中でもお店一押しのメニューが「シャカシャカ1・2・3サラダー」である。こちら、ただのサラダだと思って甘く見てはいけない。

 店員が「元気ですかー!いーち、にー、さーん、サラダーッ!」の叫び声とともに料理を出してくれるのだ。周囲のお客全体を巻き込むパフォーマンスなので、自身の席はもちろん、周りの席からも「ダーッ!」の雄叫びが上がる。ただこれだけのことなのだが、異様に盛り上がる。

 元気を出したいときにここに足を運べば、猪木ファンならずとも、否が応でも盛り上がることができるだろう。

   ◆    ◆

▽渋谷 ザ・ロックアップ
 渋谷センター街の一角にお店を構える監獄居酒屋ザ・ロックアップ。

 ほの暗い階段を降り、地下2階の店内へと向かう入口を開けと、中は先ほどまでのセンター街の喧騒が嘘のように静寂を極め、暗闇が続く。この先はあえて詳述しないが、心臓の弱い方はある程度の心構えをしておくことをおススメする。

 やっとの思いで最後の扉を開けて一安心。しかし、ほっとしたのも束の間、ミニスカポリスの店員に「主犯格は誰ですか?」と問われ、該当者は手錠をかけられる。そして、連れ添いともども監獄を模した席へと連行され収容される。

 気になるメニューはビーカーや試験管など変わった容器で出てくるものから、いたって普通のものまで用意されている。   
 
 料理を運んできてくれるのは服役中の模範囚。丁寧な接客がなんとも模範囚らしい。

 この他、一定の時間毎にイベントも用意されており、最後まで飽きることなく楽しめる。

 エンターテイメント性に富んだ宴会メニューも用意されているので、大人数にももってこいの居酒屋だ。

   ◆    ◆

 百聞は一見にしかず。是非とも自身の目で、耳で、舌で、今回紹介した少し風変わりなお店を堪能してほしい。