5月28日、SFCのθ館に鳴り響く軽快なギターの音、繰り広げられる情熱的なダンス。ボツワナ大使館から派遣された青年達によるダンスの公演だ。
ボツワナという遠い国から日本に来て、自国の文化を伝えようとする青年達。どのような経緯で、彼らは慶應義塾大学を訪れることとなったのか。
今回の公演は5月26日から30日まで横浜で行われていた、アフリカ開発会議の一環だ。慶應義塾大学の講師、デイビット・フリードマン君と長谷部葉子君の協力の下、イングリッシュサポートセンターが主催。認知度の低いボツワナについて、英語を通して紹介することが目的である。
ダンスを披露した青年達は、平均年齢20歳。現大統領によって選び抜かれた精鋭だ。自国文化の衰退を嘆いたボツワナ初代大統領により結成された団体を、青年達は引き継いでいる。
彼らのダンスは生活に密着している。今回は祝いの場で踊られるダンスを披露。魅力的な民族衣装もさることながら、迫力あるダンスで会場は盛り上がりを見せた。
公演の最後にはSFC生も壇上に上がり、一緒に楽しんだ。壇上に上がった瞬間感じる、彼らの熱気、汗の量。遠目から見る華やかさとは違い、近くでは青年達の必死さが伝わってきた。
公演終了後、取材に応じてくれた彼らの姿は、ジーンズにTシャツ。先ほどの公演からは想像のつかない格好だった。彼らも我々となんら変わらない青年であることに改めて気付かされる。
ありのままの彼らは、話してみると気さくで感情豊か。日本・日本人について尋ねると、「スーパーテクノロジー」「日本人は礼儀正しく親切でスイートだ」と答えてくれた。また今回の講演について「自分達のパフォーマンスを楽しんでくれてとてもうれしい」と答えていた。
肌の色の違い、自分と異なる文化圏の人々。まだまだ知らないことが多々ある。今回のような塾生と海外の青年との交流など、互いの文化を理解する機会が増えればよいと思う。
(小宮亮祐)