10月13日、神奈川県警少年捜査課と港北署は、塾生10名を横浜地検へ書類送検したことが、各メディア報道で明らかになった。日吉駅やその付近を全裸で走り回った公然わいせつの容疑とされている。今回の事件を受け、本紙では独自に義塾広報、「広告学研究会」責任者となっている斎藤通貴商学部准教授へそれぞれ取材を行った。                            (入澤綾子)

書類送検されたのは、義塾の公認団体「広告学研究会」に所属する1年生男子学生9名(18~19)と女子学生1名(18)。9月24日午前4時15分頃、横浜市の東急東横線日吉駅構内や付近の商店街を全裸で走り回り、その様子を撮影していたことが、通行人の通報で発覚した。
事件の経緯把握について、義塾側は「広告学研究会から報告があり、当該塾生には個別に事情を聞いて、指導と注意を行っている」、斎藤准教授は「一件の把握は事件が起きてすぐ」と説明。
義塾から書類送検された塾生に対する処分について未だ決定が下されておらず、処分の有無そのものに関しても義塾側は「現時点では申し上げられない」と明言を避けた。斎藤准教授によると、裁判所の審判が下るまで、10名の塾生を謹慎させているという。
義塾広報によると、過去に塾生による公然わいせつ罪の前例はなく、再発防止策は「当該塾生と広告学研究会への指導を徹底する所存」としている。
事件後、一時は閉鎖された「広告学研究会」のHPが再開され、ミス慶應コンテスト2009以降の活動の無期限停止と、常任役員の総辞職を発表した。
活動の無期限停止は斎藤准教授の判断によるもの。活動再開も斎藤准教授の判断でなされる予定だが、再開のめどは立っていない。
常任役員の総辞職については、10月24日の「広告学研究会」緊急総会で部員によって決定された。この決定に義塾は「広告学研究会としての決定事項は、学生の主体的な意志であると捉えている」との見解を示した。
事件発生から一連の流れを受けて、斎藤准教授は「今回のような問題はもちろん二度と起こしてはならない。活動を再開するにしても、社会的責任をもった活動を展開してもらいたい」とコメントしている。