慶大は7月28日から8月6日まで日吉キャンパス所属の学生を対象に、「オンライン授業の受講状況に関するアンケート調査」を実施した。今月10日、日吉学生部は集計結果を公開した。
アンケートは学生10,451人のうち5807件の回答があった。春学期の授業の感想やそれを踏まえた今後の授業形態の希望など計32問(回答が必須でない質問も含む)によって構成されている。
アンケートで明らかになったのは、1年と2年で教室の授業への希望が大きな違いがあったことだ。
「新型コロナウイルスへの感染を心配しなくてよくなった後、オンライン授業と、教室で対面で行う授業の両方を自由に選択して履修できるとしたら、あなたは次のうちどれを希望しますか」という質問に対し、主に教室での受講を望むと回答した1年生の割合は56.9%であったのに対し、2年生は38.1%にとどまった。
このような差が出たことには、学生が対面授業に望む事項があげられる。なぜ対面授業を希望するのかという質問に対して、『大学のキャンパスでの先生や級友との交流を願っている』(1)旨の回答が多かった。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今年度は入学式や新入生歓迎会、授業などがオンラインで行われた。先生や1年生同士で新たに交流する機会を、秋学期の対面授業に期待する1年生は多いようだ。
また、1日の平均の勉強時間では、リアルタイム形式の授業がない日は4.27時間、ある日では3.57時間となっていた。しかし、この勉強時間を確保していてもなお、「春学期、すべての授業の教材学習・課題作成(期末レポートを含む)・試験対策のために、十分な勉強時間を確保できましたか」という質問に対し53.2%と半数を超える学生が少し、あるいは全く時間が足りなかったと回答している。
秋学期では対面授業が始まり、移動時間が必要となるため勉強時間の確保がさらに難航することが予想される。教員、学生双方のより一層の努力が必要となるだろう。
また、アンケートの概要、及び詳細なデータは慶應義塾大学塾生サイトに掲載されている。
(佐々木遥平)
(1)慶應義塾大学日吉キャンパス オンライン授業の受講状況に関するアンケート調査 集計結果報告(概要)より