JASCとは

日米学生会議(以下、JASC)は、日米間の危機を乗り越えようと4人の学生が創設した、伝統ある学生交流団体だ。戦争により2回の中断はあったものの、今年度で85周年を迎えた。本会議では、3週間日米の学生が寝食をともにしながら、インプット、ディスカッション、文化交流を行い、常に考えることを絶やさない期間を過ごす。

第72回日米学生会議は米国で開催される。実行委員長を務める木村勇人さん(政2)、副実行委員長を務める小溝舞さん(政2)に話を聞いた。

参加への契機

2人はなぜJASCに参加しようと思ったのか。木村さんは、高校生の頃に参加したTOMODACHIという国際プログラムで日米間の関係に興味を持ち、JASCに応募したという。また、小溝さんは、高校の英語の先生に勧められたのがきっかけだそうだ。

JASCの魅力

JASCでしかできないことは何だろうか。

木村さんは「他の国際学生団体と異なり、長い歴史があり著名な人物を輩出し、企業も注目するほど認知されている。考え方のレベルは似ているが、幅の異なる人が在籍しているため、群を抜いた議論ができる」と言う。

小溝さんは「最も魅力的だと感じていることは、いろいろな人と議論していくことで自分の価値観が広がることだ」と言う。また、JASCで身につけたプレゼンテーション能力が外務省からの表彰につながったと話す。JASCには学生が成長できる環境が備わっているのだ。

塾生に向けて

木村さんは次のように語る。「学生の武器は無知であることだと考えるため、わからないことがあれば何でも聞いて、学びの幅を広げてほしい。そして、積極的にいろいろな人と交流することによって、考え方や価値観を変えてほしい」。

小溝さんは、「2020年度の実行委員長、副実行委員長が塾生であり、これはJASCに慶大生にも活躍できる土壌が整っていることの一例でもある。形や名前にとらわれず、未知の世界に飛び込んでみるのが大事だ」と言う。さまざまなことに挑戦してほしいというのが、2人の思いだ。

今後の運営について

さまざまな人々と交流し、未知との遭遇により、参加者全員の価値観を変えていくような会議づくりを目指したいそうだ。一次選考の応募は2020年2月7日(金)まで受け付けている。その後、二次選考が関西と東京で行われる。大学生活を最大限活かすことができ、自分の成長のきっかけになるので積極的に応募してほしいと話す。

JASCでの活動はグローバル化する世界を生き抜いていく力に直結する。物事に興味と疑問を持ち、納得するまで考える姿勢は重要である。2人のJASCでの活躍は塾生に刺激を与えるだろう。

(林ことみ)