第83回関東大学バスケットボールリーグ戦は10月7日までに第5週を終了し、先月首位に立っていた慶大は6連敗で6位タイに転落した。第2週で故障した主将・加藤の不在が響いている。7位以下になった場合は29日から3試合制で入れ替え戦が行われ、負け越すと2部に降格する。
早大第一戦
この日、負傷した加藤(経4)に代わってポイントガードを務めたのは副将の小松(総4)。2年前のリーグ戦開幕直前に負傷し、この時加藤が代役として司令塔となった。その時と全く逆の立場。だから「気持ちがすごくよく分かる」と話す。この日は慣れないポジションに戸惑いもあり、いつもの気持ちの入ったプレーもどこか空回り。チームも敗れた。でも「違うポジションなんて、言ってられないですから」。前を向いた。
早大第二戦
早大との2戦目、試合は日吉記念館で行われ、多くの塾生に見守られる中試合は始まった。前日とは違い、前半から競った展開となる。しかし、3Qで岩下(総1)が左足を負傷、田上(環2)も出血でベンチに下がる。試合も結局早大に連敗という結果になった。試合後、佐々木HCは岩下の怪我について「岩下は途中で休ませるべきだったが、引っ張りすぎた。でも、どんなことがあっても中心選手に怪我はあってはいけない」と語った。
岩下の負傷後、3Pを次々と決め続けた小林「しがみついてでも本当に勝ちをとりにいく」
日体大第一戦
主将・加藤の怪我による不在の影響は大きいが、G小松、F香川(環4)、F小林が中心となって3Pやドライブで得点を稼いでいった。しかしながら、「オフェンスのポイントを絞られてしまった」と実吉アシスタントコーチも語るように、後半になるとターンオーバーが多くなり、リバウンドを取る回数も少なくなったことで、一気に点差を広げられた。戸崎監督は「思ったゲームができていない。課題ははっきりしているから、それを改善したい」と述べた。
日体大第二戦
「いつもいいところまではいくが、ここ一発のところでプレーができていない」という佐々木HCの言葉通り、今回も競った試合を最後に落とす結果となった。3Q、一時は14点差まで離される。4Q前半まで10点差前後を推移していたが、小林がシュートを3本、さらに残り10秒では3Pシュートを入れ、1点差まで持ち込む。だが、日体大は残り6秒で得たフリースローで2得点、土壇場で突き放された。
日大第一戦
2点ビハインドで迎えた4Q、点の取り合いとなったが、残り28秒で小林のシュートで逆転する。ここで連敗が止まるかと思われたが、残り5秒でフリースローを与えてしまい、同点に追いつかれた。オーバータイム開始直後に小林が3Pを決めたが、次のプレーで3Pを入れ返されるとそのまま突き放され、62―73で敗れた。
佐々木HCは「フリースローやドリブル、パスのミスで相手を乗せる要素をこちらから作ってしまっている」と嘆いていた。
日大第二戦
慶大は、佐々木HCが抑えるべき選手に挙げていた日大のG齋藤に仕事をさせない。だが、ルーキーのG篠山にディフェンスをかき回され、好リズムを持続できない。「2日続けて同じ選手(篠山)にやられてはいけない」と佐々木HC。チームの形を構築できないまま、慶大は04年の1部昇格後最悪の6連敗となった。