5月8日から10日にかけて、「学生団体KOPURE」(以下、KOPURE)と「ミス慶應コンテスト2019実行委員会」(以下、実行委員会)の2つの団体が、それぞれ「ミス慶應コンテスト」の開催を掲げファイナリストを公表した。実質的にコンテストが2つ開催されることとなり、塾内外で波紋を呼んでいる。今、ミス慶應に何が起こっているのか、事実を整理する。
*塾生新聞では、ミス慶應コンテストに関するニュースを、公正・中立な視点からTwitter・Webで随時配信していきます。
騒動の経緯
2018年度のミス慶應コンテストを開催したのは、有志塾生により運営されている「ミス慶應コンテスト2018実行委員会」だった。2017年以前にコンテストを運営していた団体とは異なる団体であり、途絶えていたミス慶應を実質的に復活させた。
(当時の記事はこちらから:ミスター&ミス慶應コンテスト グランプリが決まる)
実行委員会は前年に引き続き、今年3月に2019年度の実施を公表、4月1日よりエントリー募集を開始しており、4月末を締め切りとしていた。ところが、4月9日にKOPUREがミス慶應コンテストのエントリー募集を開始、実行委員会と同じく4月末を締め切りとしたのだ。
学生団体KOPUREは、ミス慶應コンテストをさらに盛り上げることを目的として、今年設立された学生団体。2018年度のコンテストにおけるファイナリストや、その他有志の塾生によって運営されている。コンテスト開催の目的について、4月25日のツイート(現在は削除済み)にはこのように記されている。
「運営とコミュニケーションをとる機会が少なく、私達の要望を上手く伝えることができなかった。他大学がコンテスト期間中に何度もイベントを開催している中、私達の活動はほぼSNS上だけで、応援してくださる皆さまとお会いできる機会をほとんど用意できなかった」
そして、KOPUREは5月8日23時13分、コンテストのファイナリスト6人を公表した。2次面接を11日、3次面接を18日に予定していた中での公表であった。10日12時、実行委員会がコンテストのファイナリスト7人を公表。2つの団体合わせて13人のファイナリストが登場する、極めて異例の事態となっている。
なお、4月27日に実行委員会はKOPUREに対し内容証明を送付した。5月2日にはKOPUREが、自団体が実行委員会の信用を害するものではなく、違法性がないことを主張している。
ファイナリスト一覧
- 学生団体KOPURE
- 1 新野 七瀬 (法政4)
- JUNON produce Girls CONTEST ファイナリスト
- 2 森 千晴 (文2)
- 3 山中 陽菜 (法政2)
- FRESH CAMPUS CONTEST 2018 ファイナリスト、モデルプレス賞、準グランプリ受賞
- 4 宮﨑 玲奈 (環4)
- アイドル「私立恵比寿中学」の元メンバー
- 5 濱松 明日香(文1)
- 6 里中 真菜 (文3)
- 1 新野 七瀬 (法政4)
- ミス慶應コンテスト2019実行委員会
- 1 堀部 佳那美(政2)
- 2 村中 暖奈 (文3)
- TBSドラマ『山田太郎ものがたり』や『エジソンの母』に子役として出演
- 3 増田 美咲 (法3)
- 4 佐藤 冴夏 (商3)
- 5 浦田 直佳 (看4)
- いちごアソシエイツ2020
- 6 岩井 彩花 (法2)
- 7 田代 麻純 (政2)
- FRESH CAMPUS CONTEST 2018 ファイナリスト、リゼハロウィン賞受賞
コンテストの詳細
賞金に関しては、実行委員会は以下のように発表している。
- グランプリ (1名)100万円 紹介者・団体 20万円
- 準グランプリ(2名)30万円 紹介者・団体 10万円
一方KOPUREは、学生のみで運営していること、年度によって賞金の差が生じる状況を避けたいということから、賞金の設定については検討中としている(18日現在)。
実行委員会によるコンテストでは、お台場での各大学のミス・ミスターコンテスト合同お披露目会への参加や、女性ファッション誌『Ray』による密着プロジェクトが企画されている。この他にもさまざまなイベントを予定しているという。協賛企業には、フジテレビのアナウンススクール「アナトレ」や、株式会社DHCなどが名を連ねる。
一方KOPUREによるコンテストでは、ミスター慶應を運営する学生団体Cytronや他大学ミスコンとの合同イベント企画や、公式PV制作、さらには塾内メディアのpenmarkによるファイナリストインタビューなどが企画されている。運営とファイナリストが積極的に協力し合うことで、数多くのイベントが開催されるという。
ミス慶應 近年の軌跡
ミス慶應コンテストは、慶應を代表する女子コンテストとして、多くの塾生や塾員、塾外の人々に親しまれてきた。また「女子アナの登竜門」として知られ、過去に数多くの女子アナウンサーがミス慶應コンテストのファイナリストとして活躍していた。
しかし、2016年に主催団体だった広告学研究会が、不祥事により大学に解散を命じられ、その年のコンテストは中止になった。
(当時の記事はこちら:今年度ミスコン中止 運営団体の解散処分受け)
2017年には「Miss KJ Contest 実行委員会」がミスKJコンテストを開催したが、2018年には開催されなかった。同年、ミス慶應コンテスト2018実行委員会がコンテストの開催を発表して、2年ぶりに復活して今に至る。
前代未聞の「2つのミス慶應」。今後の動向に注目が集まる。