先月8日より東京六大学秋季リーグ戦が開幕し、慶大は開幕カードで東大と対戦した。

東大一回戦、慶大先発の髙橋亮(総3)は一回表に3点を先制される。追いつきたい慶大は二回に2点を返し、三回には負傷した河合(総4)に代わった中村(環3)の本塁打で2点を加える。二回以降、髙橋亮は無失点に抑え、七回からは髙橋佑(環3)が投げ、6―4で勝利を収めた。

試合後、本塁打を放った中村は「ポジション争いは激しいが、切磋琢磨することが層の厚みにつながる」と語った。

東大2回戦は翌9日に行われた。慶大は三回、小原(環3)の適時打で先制。しかしその裏、リーグ戦初先発となった森田晃(商1)が二死三塁の場面でボークを宣告され、思わぬかたちで追いつかれる。それでも「焦りはなかった」と、森田晃は五回1失点の好投。慶大は六回、一挙に6点を加え、九回には中村が2試合連続となるダメ押しの本塁打を放った。慶大は10―4で東大を下し、開幕カードで勝ち点1を手にした。大久保監督は「褒めることができるのは森田晃くらい」と、内容には満足いかない様子だった。

(布施谷哲・芳賀慶太)

* * * * *

東京六大学野球秋季リーグ戦が、先月8日開幕した。慶大野球部は46年ぶりのリーグ3連覇をねらう。

今季は、戦力層の厚い明大と、投手の底上げを図った法大が特に脅威となりそうだ。また、他大学はいずれも1年生投手が台頭。立大・川端、明大・竹田、法大・三浦、早大・西垣と好投手がそろった。

一方、慶大は春季の優勝を支えた投手陣に不安が残る。昨年、大車輪の活躍を見せた関根(環2)、佐藤(環2)はけがで復帰のめどが立っていない。救援陣を支えた田中裕(環4)も開幕メンバー漏れ。開幕投手・髙橋亮(総3)も本調子ではない。
さらに、主将・河合(総4)も開幕戦で負傷離脱。それでも代わりに出場した中村(環3)が、2試合連続で本塁打を放った。離脱者が多いチームを救い、3連覇をもたらす救世主となり得るか。中村の活躍に期待が高まる。

(椎名達郎)