大学オリジナルミネラルウォーターを飲み比べるサークルがSNSで話題になっている。全ての大学を飲み比べたが、素人には成分や硬度など諸々の差異があるにもかかわらず違いがわからなかった。

味という点で比べられない以上、各大学が付加した価値に着目して購入するべきだろう。そこで今回、 大学のオリジナルミネラルウォーターを①値段、②水質(硬度)、③採水地、④ラベルデザイン、⑤ボトルデザイン、⑥社会貢献度の6項目で評価してみたいと思う。今回調査したのは慶大、上智大、明大、立大、中大、学習院大、青学大、法大、武蔵大、帝大の計10大学。その中でも特に興味深い3校についてみてみよう。

(勝手に)ランク付けした結果がこちら

慶大
③富士山の裾野に位置する山梨県富士吉田市。富士山という天然のろ過装置を30年かけて通った地下水を使用している。
④濃い青のグラデーションと細い赤いラインが慶大カラーになっている。地下水を利用している水であるということも、そこから感じ取れるよく考えられたデザインになっている。
⑥元々、地域活性化の研究をしている塾生が発案し、吉田市と提携した。売上は塾生の奨学資金と吉田市の地域活性化活動に活用されている。慶大の「実学」という理念を水販売によって実現しているといえる。

上智大
①90円。
②超軟水。
③長野県安曇市野市穂高は環境省選定の名水百選に選ばれた北アルプスの雪解け水で有名。
④上智大の国際色豊かな校風を思わせるかのように英語が主となったシンプルなデザイン。
⑤持ちやすい丸っこいデザインになっている。

法大
①90円。
④他のデザインとは違い、法政大の環境改善活動推進キャラクター「えこぴょん」が描かれており、デザイン性もありながらとてもかわいらしい仕上がりになっている。
⑤コンパクトなデザインでありながら容量は通常と同じ5‌0‌0ml。鞄の隙間にも入りやすい。

今回の調査で法大、学習院大、青学大は採水地、成分、ボトル形状などから全く同一の水であることが判明した。しかし青学大は1‌2‌0円での販売と割高だ。学習院大は印刷が汚い。しかし、その中でも法大は90円でありながら10円を被災地支援のために活用している。

普段なにげなく買っている水だが、大学ごとに工夫や試みがある。今後は是非、大学のオリジナルウォーターを購入してみてはいかがだろうか。
(下遠野一樹)