東京六大学野球秋季リーグは先月30日、神宮球場で最終週2回戦が行われ、慶大が早大を7―2で下した。これにより、慶大が明大を勝ち点で上回り、7季ぶり35度目のリーグ優勝を決めた。慶大は、 明治神宮野球大会(神宮球場=11月10日開幕)に東京六大学野球連盟代表として出場する。

早大1回戦で、1点のリードを守り切る、手に汗握る展開を演じた慶大。優勝のためには、2回戦に続けて勝つことが必須条件だった。

マウンドを託されたのは、リーグ戦2度目の先発となる佐藤(環1)。今季、明大2回戦で初先発ながら8回1失点12奪三振と、堂々たる投球を見せた。

試合は2回、慶大が2死から一、二塁の好機を作ると、続く照屋(環4)の打球はゴロに。すると、早大の二塁手宇都口が後逸し、二塁走者倉田(法4)が一気に生還、先制点をもぎ取る。

佐藤は5回まで被安打0、無四球と早大打線を寄せ付けないが、6回から徐々に疲労が見え始める。二度のパスボールで無死から2塁にランナーを置くと、早大の先発柳澤に左前適時打を浴び、同点に追いつかれてしまう。

しかし、取られたらすぐに取り返すのが今季の慶大のスタイルだ。その裏、1死一、二塁の場面で打席に立ったのは、打率でリーグトップに立つ清水翔(総4)。初球を上手く弾いた打球は、左中間を破るタイムリースリーベースとなり、3―1と逆転に成功する。

8回には、早大・三倉の本塁打で1点差に迫られるが、直後の回で打線が再び奮起。無死満塁から倉田の2点適時打を皮切りに、照屋、代打河合(総3)がタイムリーで続き、三塁スタンドのボルテージは最高潮に。この回4得点を挙げ、早大を突き放した。

この試合も11Kと奪三振ショーを繰り広げた佐藤は8回で降板し、最終回のマウンドは石井(商2)へ。きっちりと3人で締め、ウィニングボールを掴んだ清水翔をはじめ、ナイン、ベンチが一斉に駆け寄った。