時折うつむきながらテレビからの音声を聞く岩見

プロ野球ドラフト会議が26日、東京都内のホテルで行われ、東北楽天ゴールデンイーグルスが野球部の岩見雅紀外野手(総4)を2巡目で指名、交渉権を獲得した。 以下、指名後記者会見の一問一答。

―指名を受けての心境は

岩見 2巡目指名が始まる前に、監督と「もう1時間ぐらい待つかな」という話をしたんですが、思った以上に早く指名されてちょっとびっくりしました。でも、素直に嬉しいです。

大久保監督 岩見には、心からおめでとうと伝えたいです。ただ、この指名は決してゴールではない。毎年、指名された選手と同じ数だけ、引退する選手もいる。学生のように、3年、4年と保証されている訳ではない。1年でも長くと願うばかりです。

指名を受け笑顔を見せる2人

―楽天というチームについて

岩見 若い選手が多いというイメージ。震災の後、凄い勢いで優勝まで上り詰めた、パワーと勢いを持ったチーム。六大学リーグで対戦した田中和基選手もいるので、色々聞きたいです。

監督 楽天の梨田監督は、私が近鉄でプレーしていた当時の監督でもある。岩見は「大久保の教え子か」という目で見られるので、私生活も含めますます厳しく接したいと思います。

―今の気持ちを誰に伝えたいか

岩見 両親には、ひとまずドラフトが終わったということ、そして感謝の気持ちと、「これからも野球を続けていくので、よろしくお願いします」ということを伝えたいです。

―岩見選手はどんな選手か

監督 体が大きくて、気が優しい。プロでも愛されるキャラクターになるのではないかと思います。慶大の監督に就任して3年目ですが、一番手をかけた選手じゃないでしょうか。

―プロとしての目標は

岩見 数字よりも、生き残れるかどうかが大切。一軍を目指してひたむきに練習します。選んで頂いたからには、チームの優勝に貢献できるようがんばります。A・ロッド選手(元ヤンキース)に憧れて、あんなホームランを打ちたいと常に思ってきました。自分は、セールスポイントであるパワーと飛距離をさらに伸ばしていきたいです。

―対戦してみたい選手、間近に見てみたい選手は

岩見 同じ94年生まれの大谷翔平選手(日本ハム)。自分は甲子園の出場経験がないので、見たことがないんです。多分メジャーに行っちゃうとは思いますが(笑)。チームメイトになる楽天のアマダー選手には、「どうしたらそんなに打球を飛ばせるんですか」と聞きたいです。

―今季に入って、右方向への打球、ホームランが増えた

監督 単純な理由ですが、(下田の)野球部練習場の左翼方向に保育園ができたため、岩見の飛距離では打球を引っ張ると危ない。それが、右方向に打つ意識へと繋がっているんでしょう。

岩見 監督には基礎から細かいところまで見て頂き、特別な練習をしたわけではない。日頃の小さな積み重ねの結果だと思います。

―六大学秋季リーグでは、慶大に優勝の可能性が残っている。今週末の早慶戦に向けて意気込みを

岩見 とりあえず今日のことは僕の心の中で一旦置いておきます。僕が打てばぐっと優勝に近づくと思うので、結果を残しかつチーム一丸となって優勝に向けて戦いたいです。今日は朝しかバットを振っていないので、このままだと怒られちゃう(笑)。今夜はしっかりと練習します。

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