今月10日、日本武道館において第66回関東学生剣道優勝大会が行われた。慶大剣道部はベスト16まで勝ち進み、10月29日に日本武道館で行われる第65回全日本学生剣道優勝大会への出場権を獲得したが、ベスト8の壁を破ることは出来なかった。
 
今大会は1チーム7人で戦い、一人試合時間4分3本勝負で行う。4分で勝負が決まらない場合は引き分けとなる。また、7人で決着がつかない場合は代表決定戦を行い、勝敗を決する。
 
慶大はシードの2回戦から出場、相手は日本文化大。先鋒・長谷川(総1)がコテ、メンを奪われ相手にリードを許し、嫌な流れとなる。しかし、続いて登場した次鋒・横溝(経2)がメンを決め、一本勝ちで勝敗を五分に戻す。
 
その後、大将戦まで5人連続で引き分け、勝負は代表決定戦までもつれ込む。慶大は大将・伊藤(法2)が大将戦に引き続き登場。「勝負を急ごうとは思わずに、長期戦に持ち込んで最後に勝ちきろうと思っていた」という言葉の通り、7分に及ぶ息詰まる熱戦を会心の引きメンで制し、3回戦へ駒を進めた。
 
3回戦の相手は玉川大。接戦であった2回戦とは打って変わり横溝、黒川(総2)、伊藤が2本先取で勝負を決めるなど完全に勢いに乗り、相手を圧倒する。この結果、慶大はベスト16に進出し、全日本学生剣道優勝大会への出場権を獲得した。
 
4回戦の相手は強豪明大。慶大は2回戦、3回戦と好調の先鋒・横溝がこの試合でも一本勝ちで流れを作る。しかし、続く次鋒・長谷川が敗れ、すぐさま追いつかれる。その後、北村(法4)、黒川、杉山(商3)と3人連続で引き分けとなり、迎えた副将戦。副将・藤本(環3)が2本のメンを奪われ逆転を許す。
 
なんとか追いつきたい慶大は大将・伊藤にすべてを託す。「どこかでワンチャンスをものにしようしたが、隙がなかった」というように日本代表にも選ばれた明大の大将・山田に序盤から激しく打ち込む。しかし、決めきれず引き分けに終わり、悔しい敗戦となった。
 
今大会好調の横溝は「3試合とも迷わないということを意識した。今までの試合では練習でできていたことが崩れてしまうことがあったが、この大会では常に頭の中で意識して集中することが出来た」と振り返った。
 
2試合で大将を務めた伊藤は「次につながる試合はできたと思うので早慶戦や、全日本に向けてしっかり優勝目指して頑張りたい」と更なる目標を口にした。
(世古宗大士)