慶大大学院システムデザイン・マネジメント研究科と横浜市港北区は、6月26、29日と7月3日の3日間にわたり、慶大日吉下田ラグビー場にて、タッチラグビーのスポーツデータを収集するプログラムを行った。この企画は、日吉台小学校と慶大蹴球部の協力のもとで行われ、データ収集にはドローンやGPSが活用された。
 
システムデザイン・マネジメント研究科と港北区はスポーツに関する取り組みやデータの活用方法の検討などを協力して行う連携協定を結んでいる。また2019年に日産スタジアムにて開催予定のラグビーワールドカップの決勝戦に向け、区全体でラグビーに対する動きを盛り上げていこうという意図で、今回のプログラムが計画された。
 
このプログラムの大まかな流れは以下の通りだ。まずはじめに、小学生がラグビーの練習試合に向けて各チームの目標をたてる。小学生はGPSが内蔵されたビブスを着用しながら試合を行い、上空を飛ぶドローンが航空写真を撮影した。その後、小学生たちは各チームの目標を達成できたかを話し合い、それを全体に発表。最後に、システムデザイン・マネジメント研究科がデータ解析を行い、GPSによる位置情報やドローンが撮影した航空写真を用いて、各選手やチームの動きが数字上ではどのように観察されたかを解説した。
 
今回のプログラムの責任者である慶大准教授・神武直彦氏は「当プログラムを通じて、小学生に理系科目に対する関心を持ってほしい」と話した。加えて今後の展望について尋ねると、「今後は様々なスポーツでこのようなデータ収集を行い、数値化していくという動きを広げたい。さらに、選手が怪我をする状況を分析し、その防止にも役立つように、GPS技術をより社会において普遍的なものにしていきたい」と語った。