今年も履修申告の時期がやって来た。数多くの授業から自分の受けたいものを絞り込むのはなかなか難しい。新入生向けに履修相談を行っているStudent Counselors(SC)総代表の小風守さん(政3)に履修申告の際、よく挙がる質問について訊いた。
―面白い授業の見つけ方を教えてください。
シラバスで自分の興味のわく授業を探し、その後、オリエンテーション期間中に行われるガイダンスに出席し、確認してください。この手順を踏めば、必ず自分が面白いと思える授業が見つかるはずですが、注意点が三つほどあります。
まず、「友人や先輩の噂に流されない」こと。単位のとりやすい授業や多くの人から面白いと定評のある授業の噂が流れがちですが、今年から評価方法が変わった、自分には興味がもてなかったなど多くの失敗例がSCにも寄せられています。
次に、「人気の授業=面白いではない」ことを心に留めてください。毎年、抽選で高倍率を叩き出す人気の授業があります。しかし、この現象には、単位取得が極端に楽、教授の人柄が良い、時間割の都合上取りやすいなど、様々な要因が考えられます。面白いから人気、とは限りません。
最後に「少人数授業」をおすすめします。大学の授業は大教室で行われる授業だけではありません。これらの授業ではディスカッション、プレゼンテーション、論文作成など、3年生以降のゼミ活動に必要な基礎力を養うことができます。また、人数が少ないため、履修者同士の仲も深まります。
―フル単(履修上限単位まで申告すること)は本当に有利なのでしょうか。
学部と個人の学習計画によります。
学年ごとの単位取得条件が細かく定められていない学部は一般的に有利です。1、2年時に多くの単位を取得し、3、4年時の負担を軽減することができるからです。一方、細かく定められている学部では、1、2年時にいくら単位を取得しても、3、4年時のみしか履修できない授業の単位を取る必要があるため、3、4年時の負担が軽減されないこともあります。
また、3、4年時は資格試験の勉強や就職活動に専念したい、と考えている方は1、2年時にできる限り多くの単位を取得しておくと良いでしょう。
―土曜日に授業を取るのは避けるべきなのでしょうか。
確かに、土曜日に授業を取ると、サークルやバイトと重なりやすい、履修方法によっては休みが週1になり体力的に厳しいなどの欠点が挙げられます。一方、申告者が少ない可能性が高いため、抽選がほとんどありません。1、5限の授業も同様の利点があります。
―申告手続きの際、注意すべきことを教えてください。
Web上での登録なので、期限前であれば修正可能です。早めに登録を始め、後から修正するのをおすすめします。締切間際になるとアクセスが殺到して登録が難しくなります。また、本当に自分が履修したい授業が登録されているか繰り返し確認してください。誤って登録してしまったという失敗を多く聞きます。
―最後に新入生に向けて一言お願いします。
待ちに待った大学生活、サークルやバイトなど新たに勉学以外のことに挑戦しようと考えている人も多いでしょう。しかし、「学ぶことの意義」も忘れないでほしいと思います。学業を通じて得た論理的思考力や表現力、専門性などは将来必ず役立つものです。義塾には高度な授業が多く設置されています。積極的に授業を履修し、自分に様々な付加価値をつけていくことをおすすめします。
(西原舞)