先月5日、神宮球場で明治神宮創建90周年の奉納試合として六大学野球選抜対東京ヤクルトスワローズの試合が行われた。慶大からは加藤拓(政4)、郡司(環1)、山本(商4)、沓掛(商4)、岩見(総3)が選出された。試合前には早大OBの青木宣親が始球式に登場し2万4000人を超える観客を沸かした。先発の明大・星は山田哲人選手との注目の対決を空振り三振に打ち取るなどヤクルト打線を2回無失点に封じ込めた。
しかし4回、燕打線は立大澤田の代わりばなを捉え法大OB大引選手の本塁打を含む一挙6点を先取し澤田はプロの洗礼を受けた。この試合で本塁打を放った大引選手は10年前の創建80年記念奉納試合でも法大の選手としても先頭打者本塁打を打っており10年越しの奉納試合2試合連続本塁打となった。
最終回には慶大のエース加藤が登板。リードする郡司の変化球のサインに何度も首を振り最後までプロの選手に臆することなく最大の武器である直球勝負にこだわった。1失点はしたものの堂々たる投球を見せた。終わってみれば投手陣が大量12失点、打線もヤクルト投手陣を攻略できず、9安打1得点に抑え込まれ完封を逃れるのが精一杯だった。
試合後、真中監督は「六大学のMVPは星君ですかね」と来季から戦力となる投手の好投にご満悦だった。途中出場の郡司が「オールスターのような雰囲気で楽しめた。柳投手のボールを一度受けてみたいと思っていたので良い経験になった」と話すように、選手はリーグ戦で対戦した相手との共演を楽しんだ。
(香西朋貴)