「慶大生の恋愛事情ってぶっちゃけどうなの?」約15年前にやって以来ご無沙汰だったこの企画が、新しい項目も加わって帰ってきた!塾生新聞だから実現した、塾生1676人への総力取材の結果をここに発表します。
(平沼絵美、玉谷大知、鈴木智博、小宮山裕子、川津徹朗)
「リア充」率 一般20代を上回る
慶大生の44%がいわゆる「リア充」だ。これは恋人がいることを指す。必ずしも恋人がいることが人生の充実に繋がるとは思えないが、その議論はここでは封じよう。
興味深いのはその数字が、一般20代の交際相手がいる割合の約28%を上回ったという事実だ(出典は明治安田生活福祉研究所 2016)。多くの若者が集まる大学という出会いの場、共学という触れ合いの場が生んだ結果だろうか。
「いま、恋人がいる?」という質問に対する学部別の結果を見てみよう。選択肢は「いる」「いない(恋人が欲しい)」「いない(恋人はいらない)」の3つだ。端的に言うと、もっとも「いる」と答えた人のいる割合が大きかった「リア充」な学部は医学部(53%)であった。次いで経済学部(49%)、法学部(47%)、総合政策学部(44%)と続いた。
一方でもっとも「非リア充」な学部は商学部(37%)であった。商学部はまた「いない(恋人が欲しい)」と答えた人数が最も多く、約半数が運命の人を待ち望んでいた(52%)。「いない(恋人はいらない)」と答えた人が最も多かったのが薬学部(21%)だ。厳しい学問の道を志す彼らにとって恋愛は不必要な存在であるようだ。
学年別に見ると恋人が「いる」割合は3年、2年、1年、4年の順に減少した。就職活動など、人生の軸を決める重大なイベントがこの急減を生み出すのでは、と推測する。気にすることはない。慶大生には恋愛よりももっと刺激的な未来が待っているのだ。先の人生はまだまだ長い。
「交際経験なし」4人に1人
慶大生の4人に1人は異性との交際経験が無い。これを多いと嘆くか、少ないと笑うか。
まず全体のデータを見てみよう。「これまで付き合った人数」という質問への回答は、「0人」が25.6%、「1人」が26.2%、「2~3人」が30.5%とほぼ拮抗している。特に面白みはない。
しかし、見方を変えると興味深い傾向が表れる。例えば下段の「自分は草食・肉食だと思う」の結果で場合分けしてみよう。端的に言うと、「肉食」は「草食」に比べて付き合ってきた人数が多い。比率は「0人」が3分の1、「2~3人」が1.5倍、「4~6人」に至っては3倍にもなる。ここで注目したいのが、肉食か草食かという分類が「自称」である点だ。実際がどうであろうと、貪欲に突き進む者が恋愛では勝者となるのかもしれない。もっとも、経験の豊富さが肉食としての自信に繋がっているという見方もあるが。
視点を変えよう。学年が上がると恋愛経験は増えるのか。言い換えれば、学生時代に恋人ができる可能性は高いのか。学年別に結果を集計し、今流行の回帰分析をしてみる。学年をX、付き合った人数をYとすると、これらの間に1.5+0.25X=Y(P<0.01)という関係が表れた。4年間の大学生活で新たな恋人が1人できるという計算になる。なお、学年の「4年以上」は「5年」、付き合った人数の「それ以上」は「8人」として扱った。
以上2点から導かれる結論は、自分を信じて歩み続ければ、大学生の内に1人くらい恋人ができるというものだ。保証はしないけれども。
最後になるが、人数は恋愛の絶対的な指標ではない。ココ・シャネルは「愛がなくなったのに一緒にいることほど惨めなことはない」と言っている。大切なのは、1人であれそれ以上であれ、きちんと愛せたか、なのだ。
「慶大生」希望 3割に留まる
「付き合うなら、慶大生・他大生?」という質問に関しては「どちらでもよい」が62.7%、「慶大生」が27.7%、「他大生」が6.2%、「大学生以外」が3.4%という結果になった。男女別に見ると、男子に比べ女子の方が「慶大生」と答えた割合が多く、一方で、女子に比べ男子の方が「他大生」と答えた割合が大きかった。世の中の女性が「慶應ボーイ」との交際を望む風潮は内部にも根強く、未だにそれはモテの代名詞となっているようだ。