第58回三田祭前夜祭に出演するアーティストが、シンガーソングライターのmiwaさんに決定した。「第58回三田祭前夜祭 miwa×keio~ヒカリへ届け、溢れる想い~」は11月5日(土)、慶大日吉キャンパス日吉記念館にて開催される。
miwaさんは2010年、慶大在学中に『don’t cry anymore』でメジャーデビュー。2012年には『ヒカリへ』が大ヒットし、大学卒業と同時に初の日本武道館公演を果たした。今回の三田祭前夜祭出演に際し、「前夜祭は塾生の頃から憧れていた舞台で、夢が叶うのは本当に嬉しいです。会場の皆さんと一体になってライブを作り上げたい」と話した。
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―塾生時代の思い出を聞かせてください。
大学1年の終わりにデビューしたのでサークル活動やアルバイトはしていませんでした。でも、第二外国語の中国語のクラスが和気あいあいとしていて、とても楽しかったです。また辻ゼミで金融を学んでいました。
食堂ではだいたいラーメンを食べていました。醤油ラーメンが好きでした。
―お仕事と学業の両立はどのように乗り越えましたか。
試験を受けるときにギターを教室に持ち込んだまま、忘れてきてしまった思い出があります(笑)。
入学当初に仲良くなった友達はデビュー前からの私を知ってくれていたので、デビューした後も変わらず接してくれました。いまでも仲良くしていて、ライブにも来てくれます。
後は何よりも「周りの友達と一緒に卒業したい」という思いが強かったです。出られなかった授業のノートを見せてくれたり、試験勉強を手伝ってくれたりと、たくさんの友達が私を助けてくれました。一緒に社会人1年目のスタートを切ることができたから、社会人の大変さも共有できました。
―miwaさんの考える慶應の良さとは。
慶應の人は真面目で、いい人です。いろいろなところから集まっていて暮らしている環境は別々でも、みんな優しくて、意地悪な人はいませんでした。デビュー後の私を学内で見かけても見守ってくれていました。
だから、卒業式にも参加できたし、最後まで学校に通うことができました。
―塾生にぜひ聞いてもらいたいご自身の楽曲は。
卒業する時に書いていたのが『Delight』という曲です。私の音楽に対する思いや決意が込められていて、「現役大学生シンガーソングライター」から「シンガーソングライター」という職一本に絞るタイミングで自分が感じたことを詰め込んだ曲です。これから就職などいろいろな困難に立ち向かう時にぜひ聞いてほしいです。
―ライブをされていて一番楽しい瞬間はいつですか。
ライブにはその日にしかない一体感があります。タオルをみんなが回している姿が見えたり、全員の歌声がステージまで届いたり、一体感が感じられると楽しいです。今回の前夜祭の会場である日吉記念館は入学式や卒業式をした思い出の場所なので、そこで塾生の皆さん、お客さんと一体になる瞬間が今から楽しみです。
―miwaさんがお仕事されていく上でのモットーを教えてください。
私は一人でやっているように見えてチームで動いています。一人の力ではこのような活動はできません。周りの人と一緒に目標を持って一つずつ夢を叶えています。
「私の夢はみんなの夢、みんなの夢は私の夢」という気持ちを持っています。自分のやりたいことが、それを見ている人にとって嬉しいものであることが、私が一番望んでいる形です。
―今後の展望を聞かせてください。
今書いている曲と、10年後に書く曲では環境によって見ている世界も変わるので、その完成度も違うと思います。10年後には何を思っていてどういう思いを届けているのか、今から楽しみですし、今は今にしか書けない曲を書きたいです。
もう一つ、いつか大規模の野外コンサートを実現したいと思っています。花火をあげたり、大きな仕掛けを作ったり、誰も見たことのない景色を見てみたいです。
―塾生に向けてメッセージをお願いします。
慶應で学んだことで無駄なことは一つもありませんでした。いろいろな勉強を頑張っておいて損はないです。未だに辻先生にはお世話になっていて、ゼミにも入ってよかったです。
前夜祭に来てくれた塾生の方には私のライブが初めての人も多いと思います。今回のライブで楽しんでもらえたら、ぜひ単独のコンサートにも遊びに来て欲しいです。
(聞き手=平沼絵美)