2009年度から、「経済学部奨励研究員制度」が始まる。当制度は、大学院経済学研究科博士課程の学生を奨励研究員として、月額9万3000円(2008年度の算定基準による)、年額で約111万円の給与を支払う。
この制度の大きな特徴は、毎年10人前後の学生が新規採用されるため、制度開始3年目の2011年には最大で30人の経済学研究科博士課程の学生が「経済学部奨励研究員」の対象となる。現状では、在学期間を延長している学生を除いたほぼ全学生数 (2008年度28名)に相当する。また、この制度に加えて他の奨学金を受給することも可能。
「経済学部奨励員」は主に、経済学部の教育補助を担当する。これにより、実質上学費免除と同等の待遇を確保したうえで、さらに1カ月あたり約5万円の収入を得られる。
「この制度を通じて、大学院で学びやすい環境を提供するとともに、学界ばかりではなく、経済界・官界・報道など様々な分野で活躍する学識ある人材の育成を目指したい」と経済学研究科委員長・小室正紀教授は話す。
小室教授が話すように、今回の制度の目的は、学費を上回る給与を支給し、学費を実質的に無料とすること。さらに生活支援も行い、対象となる学生の経済的負担を減らし、勉学・研究に専念できる環境の整備を行うことだ。