2008年度、慶大体育会で、ソッカー部とバスケ部が悲願の1部昇格を果たした。そしてそれぞれにはチームを力強く引っ張ってきた主将がいた。ソッカー部大河淳司(商4)、バスケ部鈴木惇志(法4)。2人はこれまでに何を想い、これからに何を描くのか。今回は「新たな年」に際し、ひとりの人間として想いを語り合ってもらった。
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―2008年、主将として感じたことは何ですか?
鈴木 まずは自分が頑張る、ということ。プレーヤーとして活躍してこそ発言力、リーダーシップは生まれてくるもの。だからとにかく頑張ることを心掛けた。
大河 僕が意識してきたことは、結果を出すこと。いい主将でなければならないということよりも、結果を出すために何をしなければならないかを深く考えてきた。主将として何かすることだけが大切なんじゃなくて、状況を見てときにはひとりの部員として行動することも必要なんだ。
―お互いに刺激はありましたか?
鈴木 ソッカー部がずっと首位だったのを知ってて、正直意識してたよ。ソッカー部だけ1部昇格して自分たちだけ取り残されるのは絶対嫌だ、なんて思ってたりもしたよ。入れ替え戦の前にソッカー部の1部昇格を知ったから、入れ替え戦は燃えたね(笑)。
大河 僕はあまり意識してなかったな。バスケ部はずっと1部にいるものだと思ってた。ソッカー部が1部に上がることだけに集中していたね。ほかを気にしている余裕が無かったよ。
―体育会での日々で、何を得られたと思いますか?
大河 僕個人としては、体育会にいたことで100%何かに打ち込めることができたことは幸せだった。でももし皆の中に、現段階で100%打ち込むものがなかったり、諦めたり、まだ探していたりする人がいたとしても、自分の可能性を引き出していくのは自分のはず。自分がどんな状況にいようとも、自分で自分を信じて、強い気持ちさえ持っていれば、どんな道だって開ける。僕はこんな想いを4年間を通して学んできた。
鈴木 僕はいろんなことに落ち着いていられるようになったと思うな。プレーヤーとしてだけでなく、人間として何事にも大きく構えていられるようになったと思う。
―「将来の夢」は何ですか?
鈴木 どんな場所で何をしようとも「熱い気持ち」「一所懸命」みたいな僕等が今まで培ってきたものは抱き続けていたい。多少泥臭くても常に己の情熱だけは守り続けていたい。やっぱり熱くないとね。例えば皆で何か一つのことをやるときに「俺はそういうタイプじゃないから」などと言って逃げるような人は魅力がない。そういう人は何事も上手くいかないんじゃないかな……。そして最近では、いずれ指導者として慶應に帰ってきたいとも考えている。そこでバスケで指揮を執ることも悪くないと思ってるんだ。
大河 僕はサッカーを続けていくと思う。でも仮にプロになろうとも、いつかはサッカーを辞めることになる。そこで僕が大切にしたいのは、その時々の自分の気持ちだね。悪く言えば無計画なんだけど、その時になって、その時の自分を知って、何をやりたいのかを考えたい。あとは、何をやるにせよ下を向いていたくはない。
―2009年はどんな日々を送りたいですか?
鈴木 やっぱり結果ありきの人間ではいたい。なんだかんだ結果を度外視しても人生面白くないしね。
大河 春からは本当の意味で独り立ちしなければならない。そういった意味でも立派な人間を目指したいですね。
―最後に一言お願いします。
鈴木 とにかく皆さん、体育会の活躍を生で見に行ってください。せっかく慶應にいるわけだから慶應のチームを応援してください。全然面白くない試合なんてことは絶対にないので。
大河 本当に皆さんには盛り上げてほしいです。
鈴木 本当に。これを一番伝えたいよ。
―ありがとうございました。