11月14日と15日の2日間にわたって、日吉キャンパスで「HRP 2008」が開催された。「HRP」とは Hiyoshi Research Portfolioの略で、主に日吉キャンパス全体で展開されている研究活動の内容と成果を慶應義塾内外に広く紹介し、社会に還元することを目的としている。2005年に初回を開催し、今年で4回目。一昨年と昨年はインターネットでの展示を中心としていたが、今回は慶應義塾創立150年ということもあり、この機会に日吉キャンパスでの研究活動を広く伝えようという考えから、初回とほぼ同規模の展示が開かれた。
期間中、来往舎の2階では、人文・社会・自然科学にわたる個人研究・共同研究の成果発表が、1階のイベントテラスでは、外国語教育研究センター、スポーツ医学研究センター、保健管理センター、教養研究センターといった研究所および大学院経営管理研究科、システムデザイン・マネジメント研究科によるパネル展示や成果発表など、様々な研究が公開された。
「日吉の過去・現在・未来」は創立150年を記念した企画で、「写真で辿る日吉キャンパスの変遷」、「日吉台地とヒトとの結びつき」と題する展示や講演会が開催された。また、来往舎や協生館では、各界で活躍している研究者を招き、多様な講演とシンポジウムも行われた。
中でも、システムデザイン・マネジメント研究所開設記念第1回シンポジウムがHRPの一環として14日に開催され、本分野の第一線の専門家による講演とパネルディスカッションが行われ、注目を集めた。当日は、藤原洋氏(株式会社インターネット総合研究所所長)が基調講演を務め、現在の社会・技術システムの問題点、システムデザイン・マネジメント能力の重要性などについての議論が交わされた。