慶大大学院健康マネジメント研究科10周年記念シンポジウム「先導者としての健康マネジメント~新たな健康社会を実現するアカデミックと実務~」が、先月22日に三田キャンパス北館ホールで開かれた。データから統計をとるという同研究科の理念に基づき、講演が行われた。
冒頭、武林亨教授に続いて挨拶に立った清家篤塾長は、義塾の理念であり、実証科学を意味する「実学」が同研究科で大いに行われていることに触れ、研究科のさらなる発展へ期待を寄せた。
その後、「新たな健康社会を実現するアカデミックと実務~データ分析に基づきエビデンスをもって実務に取り組める人材の育成~」というテーマでパネルディスカッションが行われた。ディスカッションには独立行政法人統計センター理事長の椿広計氏、目白大学大学院経営学研究科教授の高橋武則氏、健康マネジメント研究科教授の渡辺美智子氏の3人が登壇。統計的思考や行動について、それぞれの自説を展開した。休憩時間には扇屋勝丸氏が傘回しのお祝い芸を披露した。
続いて、スポーツプロデューサーの杉山茂氏が「健康社会と2020年東京オリンピック・パラリンピック」と題した講演を行った。講演で杉山氏は「今後のスポーツでは、健康と社交と美容の面が強調されるだろう」と述べた。その後のパネルディスカッションでは、同研究科の修了生達が在学時の学問への姿勢や卒業後に活きていることについて語り合った。
健康マネジメント研究科は2005年4月に創立。看護学、医療マネジメント、スポーツマネジメントの3つの専修で構成されており、分野横断型の研究が行われている。今年度から公衆衛生学修士の取得も可能になるなど、カリキュラムの一層の充実が図られている。