先月10日、慶大は薬学部教授を懲戒解雇処分にしたと発表した。当該教授は研究費を不正に使用していたという。
平成27年1月、学内から当該教授の研究費会計処理などに問題があるとの通報があり、調査委員会の設置などにより事実解明を進めたところ、不正が明らかになった。慶大の発表によると、不正が巧妙に仕組まれ、かつ頻繁に行われていたことは看過しがたいとして、厳しい処分を下したという。当該教授は調査結果のおおよそを事実として認めている。
当該教授は、出張にかかわる旅費等の請求において、慶大に対して虚偽の申請を行った。公的資金の助成を申請する際にも事実と異なる報告をしたという。ただ、公的資金については、使用開始前に助成金を辞退している。
また、当該教授は、学部及び大学院の複数の授業の担当科目について、授業回数を十分に履行していなかったことも判明した。本件は平成24年から27年4月の間で一部の授業で発覚するまで行われてきたといい、本人もこの事実を認めている。
今後の対応について、慶大は不当に受給した金額を当該教授に返済させる手続きを進めていく。教育の不履行については、補講などをすでに開始しているという。