慶大医学部先端医科学研究所遺伝子制御研究部門の永野修専任講師らの研究グループは、外科学(一般・消化器外科)教室の北川雄光教授、清島亮医師(元助教)、内科学(消化器内科)教室の佐藤俊朗特任准教授、金沢大学がん進展制御研究所の大島正伸教授らとの多施設共同研究によって、胃粘膜の慢性炎症に伴って発生する活性酸素が、胃癌発生プロセスにおいてどのように関与しているかを、自然発症型胃癌マウス(胃粘膜に慢性炎症を引き起こすよう遺伝子操作を施したマウス)を用いて詳細に解明。
これまで、活性酸素を除去するビタミンCなどの抗酸化物質を摂取すると胃癌の発生リスクが低下することが報じられていたが、今回の研究成果は、このことの裏付けの一つに成り得るものであり、胃癌の予防法開発への期待が高まる。