楽しく観戦するためには準備が欠かせない (イラスト提供:奈良綾乃さん)

最高の同時体験を楽しもう

若葉の鮮やかなこの季節、初めての早慶戦観戦に心躍らせる新入生も多いことだろう。友人や仲間とともに楽しむ毎年の恒例行事だが、一方で初めてのことに戸惑う塾生も多いと聞く。そこで、体育会野球部マネージャーの奈良綾乃さん(文3)に、早慶戦観戦で失敗しないコツを教えてもらった。

「観戦に適しているのは気温調節ができる服装。羽織るものが1枚あると安心ですね」と話す奈良さん。早慶戦は野外で行われるため天候の影響を受けやすい。天気予報を参考にしながら、念のためレインコートなどの雨具も用意した方がよさそうだ。

また、紫外線対策の日焼け止めも必需品だという。「応援席に日陰はないので、試合中は日光を浴び続けます。野球の試合は、1試合に3時間程度かかり、曇りでも意外と日焼けします。気を付けましょう」との助言もあった。この時期の紫外線は、肌の真皮にまで到達してシワやたるみの原因になるので十分注意して欲しい。

観戦に慣れていない女性が避けるべきはヒールのある靴。席の出入りをする際、思わず隣の人の足を踏んでしまうことも多い。思いもよらぬところに潜む危険性は自分で回避しておこう。




慶應側の応援スタンドに入ると、皆で歌うタイミングがあることをご存知だろうか。試合前後のエール交換では塾歌を歌い、さらに「最高に盛り上がるのは、慶應得点時に皆で肩を組んで歌う若き血です」と奈良さんは教えてくれた。新入生は、それらの歌や歌詞がわからなくても問題ない。肩を組んで左右に揺れているだけでも、スタンド全体の一体感を感じられる。不安な人は、應援指導部が陣頭指揮をとってくれるので、安心してその指示を仰ごう。

最後に「早慶戦を最高の舞台にするべく、選手は練習に励んでいます。ぜひ皆さんにも、最高の『同時体験』を楽しんでほしいです」と、笑顔で話してくれた奈良さん。普段、野球に関心があまりない人も、塾生や塾員が一堂に会すせっかくの早慶戦を楽しまなくてはもったいない。選手が織りなす圧巻のプレーを、自分の目で見に来てはいかがだろうか。

 

(松本菜穂子)