試合への意気込みを語る佐藤旭主将

「勝ち」にこだわり勝利を掴む

30回目の優勝を果たした2001年秋季リーグ戦以来の開幕4戦無傷、3季ぶりに明大から勝ち点を奪うなど、これまで以上に勢いに乗ったスタートを切ることができた慶大野球部。優勝に向けての後半戦を前に、佐藤旭主将(商4)にこれまでの試合と今後の意気込みについて語ってもらった。

「『勝ち』にこだわる姿勢、これが結果的に勝利に繋がった」。これまでの東大戦、明大戦を振り返って、佐藤主将は述べた。毎年激戦を繰り広げる明大戦では第3戦までもつれ込み、激闘の末に勝利。相手の明大に対して、佐藤主将は「後半戦で粘り強い」チームだと言う。そのような油断ができない状況のなかでも、「自分たちの野球」をできたのは、やはり「勝利への執念」であった。

今季は、竹内秀夫監督が病気のため不在という予期しない事態のなかでの再始動だった。佐藤主将は「監督の期待に応えられるよう、竹内監督から掲げられたスローガンである『How to play, How to win』のもと、全員が「考える姿勢」をもって冷静にプレーできた」という。また、その監督代行として江藤省三前監督が就任したことについては「前年度までの気心が知れた監督だったということもあり、問題なく再始動できた」と語った。

最後に、「優勝」に向けての意気込みを伺うと、「試合内容より『勝利』という結果が重要」と佐藤主将は語気を強めた。「自分たちの技術は他のチームに対して何ら引けを取らない。課題となってくるのは、自分たちにしか見えない小さなミスをいかに改善していくことだ」と今後の展望を明らかにした。

残る後半戦。今月31日、翌月1日にはライバルである早大との「早慶戦」も控えている。どこまで「勝利」にこだわれるのか。「負けられない」早慶戦では、彼らの粘りが功を奏すことに期待したい。 (八島卓也)