「最近、寒くてまったく受験勉強に集中できません。寒さを吹き飛ばす何かいい方法、ありませんか?」(慶大志望の受験生  匿名希望)

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寒空の下乾布摩擦に励むK

「そうだよねー。俺も去年寒さで引きこもってたせいで留年したからなー」と所員のK(経1男)。

しかしそれを聞いた所長F(文2女)は「あんたが留年したのはただ単にバカだったからでしょ。さっさと調べてきなさい」と忙しそうにレポートを書きながらKに調査を命令。そんなはっきり言わなくてもいいじゃないですか…と思いつつも痛いところを突かれたKは渋々調査を開始した。

Kは、以前本で読んだ、護摩行(炎の前で座禅を組み、煩悩を焼き尽くす修行)をしてもらおうと都内某所の寺へと向かった。「暖もとれるし精神力も身につくし一石二鳥!」と軽い気持ちのK。お堂の奥へと連れてかれ、厳かな雰囲気の中、護摩行が始まる。しかし、座禅を組んだKの目の前には火が小さく燃えてるだけ。「なんだ、たいしたことないじゃん」と余裕の表情のKを尻目に、お坊さんは焚き木を次々と火の中へとくべていく。みるみるうちに火は燃え上がり、Kはだんだんと引きつった表情に。しばらくして、護摩行を終えお堂から出てきたK。その顔は水ぶくれで赤くパンパンに腫れ上がっていた。「あそこまでやるなんて聞いてないよ…」と涙ぐみながらKは次の調査を始めた。

Kが向かったのは浜辺。しかもなぜか上半身裸という見てるだけで寒くなるような恰好。加えて周囲からの冷たい視線がKの体をさらに寒く感じさせる。いったい何をするのかと思いきや、いきなり手に持っていた手拭いで乾布摩擦をやり始めた。「こうすることで末梢からの皮膚への刺激が延髄を刺激して体が暖まるんだ!」と力説しながら乾布摩擦に励むK。しかしこの日は一年で最も寒いとされる大寒。暖まるどころかどんどん体が冷たくなっていく。というよりタオルとの摩擦で背中痛いだけじゃん…。そこへ突然、「何やってるんだ君!」と警察官がやってきた。「やばっ」と思い逃げ出そうとするも時すでに遅し。上半裸で職務質問を受ける羽目に。まあそりゃただの変態にしか見えないよね。なんとか見逃してもらったKだが、次の日から風邪をひいてテスト期間をベッドの中で過ごし、二度目の留年が確定したそうです…。 (キャッツ・アイ)