09年以降入学者 文系で1万、理系で2万円増額

案が先月18日の評議員会で決定した。2009年度以降の入学者の学費は、文系4学部とSFC各学部で1万円、医・理工・薬学部(4年制・6年制)で2万円の増額となった。

慶大では学費改定について、物価動向などの経済情勢や他大の学費動向などを勘案、現行のスライド制を継続適用した。

スライド制とは、慶大が適用を定めた指標を当年度学費の基礎となる数値(以下基礎数値)に掛けて、次年度学費を算出するもの。なお、最終的な学費の算定では基礎数値の1万円未満を四捨五入する。この制度により物価等の諸価格の変動を学費収入にゆるやかに反映させ、教育研究環境の維持・改善を行うとともに、学校法人の収支の安定化を見込んでいる。

授業料のスライド指標には、人事院勧告によって示された国家公務員の給与の対前年度上昇率に、同じく定期昇給の上昇率を加算したものを使用している。この数値が今年度は1・30%だったため、学費が上がった。医学部の授業料については、他大学医学部の学費動向などを考慮し、2万円の増額に留めた。

施設設備費についてはスライド率が1・0%、実験実習費、在籍基本料についてはスライド率がマイナスになったため、価格は据え置いた。スライド率がマイナスとなった場合、学費は前年度と同額に据え置きとなる。

そのため、学費制度に大幅な変更がない限り学費が減額することはない。だが、スライド率がプラスに転じた際に、マイナスによる低下分を上回るだけの基礎数値の上昇が生じない限り、据え置きが継続することとなる。

なお、2008年度以前入学者については学費体系が異なる。