ラグビーの関東大学対抗戦、日体大との開幕戦を落とし、2年連続黒星スタートとなった慶大は、9月23日、秩父宮ラグビー場で筑波大学と対戦。39―17で今季公式戦初勝利を収めた。次節は10月19日、今回と同じく秩父宮ラグビー場で、帝京大学と対戦する。

 試合は早々に動く。前半3分、CTB竹本竜太郎(環2)の、相手ディフェンスを引きずりながらの強引な突破から、最後はこの日約3ヵ月振りの実戦復帰を果たしたCTB増田慶介(環2)が抜け出しトライ。慶大が幸先良く先制点を挙げる。だが、この先制トライ以降暫くは自陣でのディフェンスを余儀なくされる。だが、この日の慶大は集中力が違った。要所で伝統の低く鋭いタックルを連発し、筑波に完全には流れを手渡さない。ディフェンス面での踏ん張りが生きたのが、前半終了間際。WTB出雲隆佑(総4)、直後にSH花崎亮主将(総4)が連続してトライを決めついに逆転に成功。最高の形で前半を折り返す。

 風上に立った後半、まずは3分・5分にSO川本祐輝(環4)が連続してPGを決め、精神的にも優位に立つことに成功。この日、川本の左足キックは冴えに冴え、試合を通じて相手に脅威を与え続けた。また相手ボールラインアウトのスティールからの速攻で3度トライに結び付けるなど、前節の日体大戦とは異なり、攻守両面における意思統一が選手間で図られていたことが大きかったといえる。