夏季の冷房運用期間が先月30日をもって終了した。冷房運用期間中も、2012年度中の目標としている電力使用量の全キャンパス合計2010年度比15%減としていた。ピーク電力は一時的に目標数値を超過する状況も発生したが、平均数値としては目標数値内に収まった。

対策としては昨年度と同じく、照明の間引きや空調の下限温度の設定および一部エレベーターの制限などが行われた。昨年度との大きな違いは、政府からの電力使用制限命令は発動されず、東京電力管内においては数値目標のない節電対策の取組要請だったこと。これにより、今夏は臨機応変な対応が可能になった。

今夏は冷房の下限設定温度を昨夏と同様に28℃としていたが、外気温に応じて適宜対応したとしている。昨夏は熱中症の学生が発生したが、今夏は大きなトラブルなく夏の節電を乗り切った。 今年度は学事日程の変更や建物規制を行わなかったこと、また、信濃町キャンパスの3号館(南棟)の新規開設、全学部でのオープンキャンパス開催など節電への懸念事項は昨年度よりも多かった。三田キャンパスにおいては、空教室の消灯および冷房スイッチの確認見廻りを実施するなどしたが、全キャンパスの使用電力量については厳しい状況だった。

徹底的な節電を行い2010年度比約80%の節電を達成した昨夏に比べ、ノウハウが蓄積され、政府要請もなくなった今夏はキャンパスライフの快適さにも配慮しながら節電対策を実施した。

冬季も引き続き節電対策が実施される。空調の温度調整のみでは目標達成には十分ではなく、各自が使い終わった教室の照明を消すなど、節電への協力を行うことが重要になる。